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天使さまっ!
第5章 天使さまが神さまに見えた日
「どうでしたか?」
「びっくりしました」
泣きそうな私の気の抜けた声。エリン先生はいつもと同じ笑顔で変わらなかった。
「着替え手伝ってください」
「……はい」
汚れた手術服を脱ぐのは苦手みたい。
「今度はちゃんと遅れないように日頃から走って鍛えてくださいね」
「う、運動靴履いてもいいですか」
エリン先生はおそろしく雲の上の人だった。一般的には天才とか言うのかもしれないし、ここでは皆天使先生と言うけれど、私には神様に見えた。この人は子どもの姿をしているけれど、きっと神様なのだ。