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天使さまっ!
第6章 私、不感症ですかっ……?


「先生、私、不感症じゃないんですか」


号泣に近い滝のような涙を止められない。子どもみたい、私。


「そう思います。だってしかこさんは感情も豊かな人ですし。さっきも、分娩室で僕を応援して祈っててくれたじゃないですか。協調性も普通に強いです」


先生の言葉の一つ一つが嬉しくて、両手で顔を覆って大泣きしてしまった。一体いつ以来だろう、こんなに泣いてしまったのは。心にたまったたくさんのものを全部吐き出して泣き止むまでエリン先生が見ていてくれたの。


やがて一頻り、感情の昂りが落ち着いて涙と鼻水を拭いてから、私は何となく思ったことを言った。


「すごい真剣だったから、私のことなんて見てないと思ってました」


あの分娩室で、隅っこで祈る私なんて、誰の目にもとまっていないと思っていたから。


「あの時、何て言ったんですか……?」

「『ありがとう』って言ったんだよ。あの子を一緒に助けてくれたから」


私なんて祈ってただけなのに。一緒に?助けたのだろうか。


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