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少女、アナ
第1章  
そうか……。
私は思わず少女の身体を抱きしめていた。
頭の後ろを撫でる。
少女が顔をずらし、私にキスをした。
「ラブ・ミー・プリーズ……」
私は驚いて彼女を離そうとしたが、続けざまにもう一度キスをしてきた。
少女を突き放すこともできず、考えあぐねた。
次の瞬間、舌が入ってきた。
舌が絡め取られる。
言いようのない感触。
以前はこんなことをしたかもしれないが、思い出せないくらい昔だ。
まだ、そう、私が“男”だった頃……。
過去に思いを巡らそうとして、じっとしている自分に気づく。
だめだ!
判断して、行動を起こさないと。
少女が更に強く私を抱きしめる。
冷たい頬が頬に当たる。
「ラブ・ミー・プリーズ……パパ……アイ・ラブ・ユー……」
彼女はキスの合間に何度もそう言い続けた。
舌の動きと、私を抱きしめる力と温もりが、私の中の何かを崩れさせようとしている。
今すぐ止めさせなければ。
なぜか、行動をとれない自分がいる。
私の中に崩れるものと、同時に、何かむくむくと湧き上がるものがあった。
彼女の手が、私のパンツ越しに股間に当てられた。
そこをゆっくりとさすり始めた。
「だめだよ……アナ……ストップ」
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