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山猫と狼
第13章 女王の裏切り
密室に閉じ込められたスノートルが項垂れていると、誰かがドアを開けた。


クロードだ。


先ほどのロイの前での情けない被虐的な姿とは打って変わり、隙のない「黒い狼」に戻っていた。


「さあ、お帰りの時間ですよ」


彼は声を潜めて言った。


「ロイ妃殿下はもう疲れてお休みになられました。・・・彼女の姿、ご堪能いただけましたか?」



「お前、殿下に何をしたんだ・・・!」


「私は何もしておりません。ロイ殿下がお変わり遊ばせただけです」


「何だと・・・・!」


「疑いになるようでしたら、すべてお話しましょうか。


さあ、城の門まで君を送りましょう。私もちょうど夜風に当たりたい気分ですから」


二人はしんと静まり返った廊下を歩いた。


「最初の一週間ほど、ロイ殿下は怖いくらい、とても従順でした。


私が望むありとあらゆるプレイにも応えてくださいました。


色々な体位でまぐわいをさせていただいたり、お口や胸で奉仕していただいたりと、毎晩たっぷりロイ妃殿下のお体を愉しませていただきました」


クロードの言葉に、スノートルは歯噛みする。


「でも、彼女にはどこか感情がこもっていませんでした。


反応も薄く、まるで人形のようでした。


そんな彼女が豹変したのは、八日目の夜でした」
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