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山猫と狼
第4章 悪魔の口づけ
クロードの父にあたるウルリケの前王とは友好的な関係を築きあげていたので、ウルリケの進軍はアレクシアにとって寝耳に水だった。
「この戦争は、ロイ殿下を我がものにするために私が仕組んだのです」
ロイは頭が真っ白になった。何も言葉が出ない。
まさか、戦の原因が自分にあったとは、夢にも思わなかった。
「ですから、私と『結婚』してくだされば、これ以上アレクシアを攻撃しないと約束しましょう」
クロードは窓辺に立ち、挑発的な眼差しでロイを見た。