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山猫と狼
第8章 心まで犯されて
「黒の間」に残されたロイは侍女たちに拘束を解かれ、それから服を着せられて寝室に戻った。


ロイは、同じ女性である侍女たちなら凌辱を受けた自分に同情を示してくれることを期待したが、彼女たちの表情には暖かさが微塵も感じられなかった。


まるで「陛下のすることは何でも正しい」「どうしてこの女は陛下の言うことが素直に聞けないのだろう」と言わんばかりの目で、彼女を半ば蔑むように見ていた。


ロイは孤独を感じ傷ついたが、そのショックはすぐに怒りの炎へと変わった。


あの男、絶対に許すものか!!!薄汚い体を八つ裂きにしてやる!!!



ロイは思わず、ベッドの上のクッションを引き裂いた。


すると、たくさんの羽毛が勢い良く飛び出し、彼女の周りをふわふわと舞う。


するとたちまち彼女は、羽毛の何とも言えない柔らかで甘い感触を思い出した。


ああ!何ということだ!私はあいつの手で快楽を味わってしまったのだ!!!


その事実は、彼女にとって大きな汚点となった。


だが、芽生えてしまった快感をなかったことにできるほど、ロイは強くなかった。


強がっていても、彼女も生身の体を持った人間だった。
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