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ただ愛されたかっただけなのに
第31章 堕ちていく
映画館でお預けをされ、体はまだ疼いていた。
シャワーを簡単に済ませ戻る。

「あっち借りますね」

彼が奥の部屋に私を連れて行く。
そして扉を閉めた。

「ここは普通の部屋だよ。
 あっちにはマスターとママがいる。
 声は丸聞こえだね」

あ…
聞こえちゃうんだ…

「聞いてもらいたいでしょ?」

彼がキスをしてきた。
長い長いキス。
お互いの舌を絡め吸い、それだけで意識が飛びそうになる。

彼の手が胸に伸びる。
鷲掴みにされる。
乳首を摘まみ揺さぶる。
もう片方の乳首にいきなり吸い付く。

「あっ…」

乳首が痛い。
感じてる。

「あん…」

「もっと感じて。
 声聞かせて。
 マスターたちに聞かせて」

扉の向こうで聞き耳を立ててる?
私たちを想像してる?

「ほら、映画館でどうされたかった?」

「ん……」

「言わなきゃダメだ」

「イカされたかった…」

「どうやって?」

「指でかき混ぜてイカせて欲しかったの…」
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