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暁の星と月
第4章 夜啼鳥の夢
暁は、華やかに着飾った令嬢達に囲まれながらそっと大紋の方を見た。
大紋は妹の雪子と風間と…それから暁が見たことがない楚々とした可憐な美しさを湛えた令嬢と談笑していた。

暁の胸はちくりと痛む。
こうして見ると、大紋は実に堂々として、誇り高く洗練された美しさに輝く紳士だ。
貴族ではないことなど、彼には何の欠点にもなってはいない。
…寧ろ、令嬢達や淑女達は堅苦しいしきたりに縛られているプライドだけは高い貴族の青年よりも、美男子で資産家で、理知的な職業に就いていて趣味の幅も広く、自由に人生を楽しんでいる大紋に惹かれるのだ。

…結婚するなら、下手な貴族のうらなりよりも大紋様の方がずっといいわ。
資産家で弁護士さん…おまけにハンサムでお優しいし…
いうことないわよねえ。
…こんな囁きを聞いたのも、一度や二度ではない。
そんな彼が若く美しい令嬢に人気があるのは、当然のことなのだ。
暁は自分に言い聞かせる。

やや、沈んだ気持ちになった暁の側に、執事の生田がさりげなく近づきそっと告げた。
「…暁様、北白川伯爵家の執事、月城氏がお見えになられました。…梨央様のご名代だそうです。暁様にお渡ししたいものがあるそうで、玄関ホールでお待ちです」
暁は驚きに眼を見張る。
美貌の執事、月城の怜悧な貌が思い浮かんだ。
「…月城さんが?今、行きます」




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