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暁の星と月
第4章 夜啼鳥の夢
大紋の長く美しい指が、暁の花環の中にじわじわと浸入し、肉襞を広げるように擦り上げる。
「…は…ああ…っ…ん…」
「…狭いな…僕以外の男を咥えこんではいないようだね…」
あんまりな言い方に暁は泣き出しそうになる。
「…ひど…い…そんな…」
「…暁はあり得ないほどに綺麗だし、最近は特に色気も増してきた…。僕以外にこんな淫らな貌を見せてはいけないよ…」
そう言いながら、指は暁の淫肉の中を弄りその隘路を広げようとする。
「…あ…ああ…っ…しな…い…そんなこと…」
「わからないだろう?…暁は気持ちよくなれば誰でもいいのかも知れない…」
大紋は指を増やし、肉筒の中を淫らに往復運動させる。
「そんなこと…!僕は春馬さんだから、抱いて欲しいのに…他の人なんて…考えたこともない…んっ…」
大人の男の底意地の悪い戯言に涙ぐみながら真面目に答える暁が愛しくて、大紋は思わず唇を貪らずにはいられない。
「…可愛いな…君は本当に…愛しているよ…」
「…あ…ああ…ん…っ…春馬さ…ん…」
濃厚にくちづけを交わしながら、男は淫肉の中の指をゆっくりと淫靡に動かす。
男の甘いくちづけにより、全身の強張りが取れた暁は溶けてゆく蜂蜜のように、大紋に嫋やかに身体を委ねる。
「…君の中もだいぶ蕩けてきた…」
美しい形の耳朶を噛みながら熱く囁く。
「…もう…挿れて…」
「まだだめだ。…君に痛い思いをさせたくない…」
大紋は暁の身体を大切に扱う。
暁の後孔がすっかり蕩けきるまでは挿入しようとしない。
だから今まで痛い思いをしたことなど一度もない。
大切にされている幸福感から、暁は仄かに微笑む。
「…大丈夫です…それに…春馬さんになら…痛くされてもいい…」
「暁…!そういうことを言わないでくれ…我慢できなくなる」
怒ったように言い放つと、暁の傷つきやすい花のような唇を貪る。
「…ん…っ…がまん…しないで…も…して…」
息も絶え絶えに喘ぎながら訴える暁を強く抱きしめる。
大紋は、己れの猛り狂った牡を柔らかく解け始めた暁の花環に押し当てる。
「…力を抜いて…そう…上手だ…」
指で押し開き、加減しつつ硬く兆した牡をゆっくりと挿入する。
「…ああ…っ…ん…はいっ…て…くる…」
形の良い薄紅色の唇を半開きにしながら、譫言のように呟く暁の美しさに、大紋は暫し見惚れる。
…恐ろしいほどに淫らな貌…
自分だけに見せる淫靡な貌だ…。
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