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第6章 その花のもとにて

「…どうしようもなく淫らで美しい…君は奇跡のような人だ…」
独り言のように低く呟くと、男は己れの硬くで怒張した牡をひくひくと蠕く痛々しいほどに可憐な花環にひたりと押し当てた。
「…目を開けて…」
男の命令に、暁はゆっくりと瞼を開く。
「…見て…」
大紋の促す先には、今まさに男の凶器のように雄々しく逞しい雄蕊が暁の秘花に浸入しようとしている余りに淫靡な光景があった。
慌てて目を逸らす暁の耳朶を柔らかく噛む。
「見るんだ、暁…」
恐々視線を落とすと同時に、大紋はその硬い切っ先を薄紅色の慎ましやかな花環に突き入れた。
「…ああっ…！やあ…っ…！んん…っ…」
突然の衝撃に、暁は白い喉元を反らせる。
「…目を逸らさずに見るんだ…君の中に入ってゆく僕を…」
尚も続く残酷な命令に、暁は泣きながら抗う。
「…いや…許して…おねが…い…」
その間にも、大紋の牡はゆっくりと暁の花環を押し広げ、じわじわとこの可憐な後花を犯すように進む。
「…見ろ…暁。…君を犯しているのは誰なのか…君は誰のものなのか…自分のその目に焼き付けるんだ…」
「…ああ…はあ…っ…ん…んん…」
香油に塗れた男の牡は、容赦なく暁の秘花への浸入を許し、痛々しいほどに広げられた花環は紅く色づき、内側の濡れて光る紅い粘膜が捲れ上がる様まで露呈させていた。
「…どうだ…？君はいつもこんな風に僕に犯されているんだよ…」
「…すご…い…」
その光景を見た暁は、譫言のように唇を震わせる。
「…春馬さんの…に…僕の…がからみついて…すごく…いやらしい…」
「そうだ、暁…。君の身体は細部まで淫らなんだ…こうしている今も君の中は僕に絡みついて離れない…なんていやらしい肉なんだ…！」
怒りに似た情動に突き動かされ、大紋は猛り狂った男根を荒々しく突き入れた。
「ああっ…！深い…っ…！そんな…むり…！」
暁が大紋にしがみつき、呻く。
「もっと奥まで君を犯す。…奥まで僕を染み付けないと…」
男は暁のほっそりとした長い脚を抱え上げると、ゆっくりと抽送を始める。
大紋の抽送は色事に長けた男らしく、決して焦らずに暁の花筒と牡を馴染ませるようにゆったりと始める。
いつもの快楽の波を感じ始めながらも
「…ああ…や…め…だめ…」
…本当にここで最後まで自分を犯すつもりなのかという絶望感と…それを上回る背徳に満ちた快美感が暁の内部から漣のように湧き上がる。