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暁の星と月
第8章 月光小夜曲
「…風間先輩…」
風間は優しく暁の頬を撫でる。
「…男を欲しがることは恥ずべきことじゃない…。
今の君は身も心も冷え切っていて…寒そうで辛そうで…見ていられない…。…僕が温めて、君の心を解放してあげたい…。
…身体と心はひとつなんだ。身体が温まれば、心も温まる。…暁…」
そう言いながら唇を奪おうとする風間に、暁は必死で訴える。
「…でも…僕は…風間先輩を愛してはいません…愛していない人と…そんなこと…やっぱり…できない…」

可愛い弟を見るように、風間は暁と額を合わせる。
「…君は俺が好き?」
暁は頷く。
風間のことは好きだ。
側にいると楽しいし、安心もする。
「…俺の身体はどう?俺に抱かれるのは嫌?…無理強いはしたくない。正直に答えて」
暁はおずおずと眼差しを上げる。
「…風間先輩は…魅力的です…。すごく綺麗で…逞しくて…」
…馬場や倶楽部のシャワー室で、風間の細身だが、美しい筋肉が付いた肉体を見るたびに、暁は密かにドキドキしていた。
…あの頃は、大紋という恋人がいたから、他の男にときめくことも申し訳ないような気がして、敢えて見ないようにしていた。
だがふとした時に、上半身裸の風間が人懐こく暁の肩を抱きながら話しかけてきたりするのに、平常心ではいられなかった。
そんな自分を嫌悪した。

しかしそんなことを差し引いても風間は、男の逞しくも美しい肉体に惹かれる暁には魅力的な容姿をもった人物だった。

「…俺に抱かれたい?」
羞恥に耐え切れず、身を捩る。
風間が有無を言わさずに暁を抱きしめ、淫らな動きで背中から腰のラインを辿り…暁の双丘の間を指でなぞった。
「…君の…この美しい身体のすべてを…俺のものにしても…いい?…ここに…俺の…を…」
風間がまるで鼓膜をも犯すかのように淫蕩に囁く。
「…も…ゆるして…」
暁の白い頬が薔薇色に染まる。
「…言って…暁…」
風間が暁の桜貝の色をした耳にそっと何かを呟いた。
暁の潤んだ黒目勝ちの 美しい瞳がゆっくり閉じられる。
震える薄紅色の唇が、開かれた。

「…僕を…抱いて…ください…」
暁の繊細な眦から、涙が溢れ落ちる。
風間はご褒美のキスを優しく額に送る。

…そのあとは…それらの優しさはすべてかなぐり捨てた狂おしく、淫らで濃厚なくちづけが繰り返されたのだった。
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