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暁の星と月
第12章 堕天使の涙
「そうだよ。月城。僕は男を求めてここに来たのさ」
「…暁様!」
暁は月城を見上げ、その細い指でまるで愛撫するかのように彼の端正な貌を撫でる。
甘い吐息が月城の頬を掠める。
「…僕だって、酒を呑んで何もかも忘れてしまいたい夜がある。…男が欲しくて溜まらなくなる夜がある。…誰でもいいから、めちゃくちゃに抱いて欲しい夜がある。
異性愛者の君には分からないだろう…。
僕は男でないと快楽を覚えない。…だから、どんなにいかがわしくても、ここに男を漁りに来るんだ。
…さぞ、失望しただろう…?
…それならもう、放っておいてくれ…」
ふっと薄く笑いながら、踵を返そうとする暁の手首を痛いほどに握り締める。
月城は怒りを押し殺す。
身の内から湧き上がる抗い難い熱い情動を感じながら、暁に囁く。
「男なら誰でも良いのですね?…それならば、知らない男に身を委ねるまでもありません。…私が、お慰めして差し上げます…」
言い知れぬ恐怖を感じ、暁が腕を振り払おうとするのをいとも容易く封じ込め、彼の唇を奪う。
今度は暁の全てを貪り尽くすような荒々しいくちづけだった。
月城の舌が暁の柔らかく熱い口内を這い回り、薄い舌を捉えると強引に絡め、千切れんばかりに吸い付く。
まるで舌で暁を犯すかのような激しいくちづけだった。
「…んっ…や…め…!」
「…男なら誰でも良いのでしょう?…それならば、私でも良いはずだ…」
「…君は…いやだ…君だけは…」
必死で抵抗する暁に、噛み付くようなくちづけを与え続け、息も絶え絶えにさせる。
酒に酔っていた暁は軽い貧血を起こし、その場に崩れ落ちそうになるのを、月城はすかさず抱き上げる。
意識が遠のく暁の鼓膜に甘く囁く声が聞こえた。

「…私が…貴方をお慰めしますよ…。他の男の手を借りるまでもないことだ…」


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