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愛してるから罪と呼ばない
第1章 逃避行


"あたしがNGなのは、後腐れるのある子だけ。香凜みたく浮気目的の方がマシだもん。まずい隠し事もないけど、安易に身許は晒したくないし、束縛もイヤ。楽しみたいの"

"恋愛はしないの?"

"恋愛したい気分なら、メールエッチの掲示板使って、調教希望の子に連絡はしないよ"


 どちらもすれば良いのに、と、指が画面をスワイプしかけた。

 だが、香凜は相槌を打つだけにとどめておく。


 話し相手を探すために、出会い系サイトの管理人と通話までして性別確認を済ませたのではない。


"とりあえず、胸の形が分かるくらいに写メ送って。服着たままでいいから"


 ちょうどワンピース一枚だった。香凜は、誠二の出かけていったあとの寝室の寝台に腰かけたまま、乳房の膨らみをカメラアプリに収める。


 菜穂は、やはり慣れていた。



 いい形だね、大きい。たくさん揉んで大きくなったの?先っぽつねって。あたしの指だと思って、香凜、自分でつねって。下着に指、入れてみて。……しわくちゃになってるでしょ。尖らせちゃって、エロい。



 まるでDVDの中のリリカだ。

 リリカも今の香凜同様、共演女優の命令に従っていた。


"香凜のキス顔、見たいな"


 香凜は、後ろ身頃のはだけたワンピース姿のまま、瞼を下ろして唇を押し出したところをカメラアプリに収めた。



"可愛い!本当に犯してあげたくなってきちゃった"
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