この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛してるから罪と呼ばない
第1章 逃避行







「ところで、菜穂さんからお誘いがあったわ。実家から野菜が送ってきたんですって。鍋でもどうって」

「良いですね。今夜はテーブルも届かないだろうし、お邪魔しましょう」

「私は遠慮しておくわ。たまにはお友達同士、水入らずで楽しんできたら?」

「美衣子さんも、菜穂のお友達です」

「香凜は遠慮してくれているのかも知れないけれど、私達がずっと仲良くいるためには、四六時中一緒にいるべきではないと思うの。熟年カップルって、うまくいっている人達に限って、お互いのプライベートを大事にしているものよ」

「美衣子さん達も、そうだったんですか?」


 美衣子は、経験談を披露することに躊躇わない。香凜も初めは別に相手がいたものだから、今更、互いに負い目もないところがある。



 テーブルの配送手配を終えると、香凜は美衣子とエスカレーターへ向かった。


 美衣子の舅との思い出話を聞いている内に、香凜の意識は、次第に端正とれた彼女のすみずみに傾いていった。

 今や泡姫リリカに似ているようには全く見えない。美衣子を形成しているものはどれも彼女だけに備わるものだ。


 美衣子はどんな女を愛してきたのだろう。香凜より、さぞ魅力的だったに違いない。

 本気の恋は、自意識を扇動する一方で、けだし自信というものを削ぐ。
/135ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ