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第3章 甘えたな、月夜

「誘った割に早いですよ？」
「…ばか」
「何か言いましたか？」
「意地悪…」

そう言うと里緒は星夜のタキシードを握りしめる手に力が入る。そんな里緒に同調するかのように星夜はするりと背中に回した手でブラのホックを容易くパチンと外した。

「…ｯ星…」
「どうかしたか？」
「…あの…」
「ｸｽ」

小さく笑う星夜はそれ以上何かをするわけでもなく、そっと頬を包むようにスルっと撫でた。

「姫、約束して下さい。」
「…約束？」
「三上様と『上手く』やって下さい。」
「上手くって…ｯ」
「そん中惜しないで下さい。言い方が悪かったでしょうか…食事、ティータイム、出かけるなどの行為。すべて行って下さい。」
「…何で…？」