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華の王妃
第9章 アンリア

煩い女官長がいない生活は王妃にも侍女たちにも解放感を
与え良い気晴らしを齎している。


派手で華美なことを望まない王妃は権威だとか対面を重んじる
女官長一派よりも気さくで飾らない人柄の侍女たちといるのを
好む。


最近ではそれがあからさまになって女官長を不愉快に
させているようだが王は王妃を深く愛しているので最終的には
王妃の望んだようになってゆくだろうと言うのがユリウスの見解だ。



それと言うのも近頃ようやく王との閨で王妃の身体が素直に
応えるようになったからだとユリウスはほくそ笑む。


心は嫌でも慣れれば女の身体はいつでも濡れそぼり
受け入れるようになる。


女の身体を知る尽くした王の手管にかかれば尚更だ。
愛した女を自らの手で快楽に溺れさせるのは男の本懐だろう。









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