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華の王妃
第2章 離宮の妃


「やれやれ・・・」



あの好色で女好きの王は後宮に吐いて捨てるほどの女がひしめいていると
言うのに。


寝所から漏れ出る妃の悲痛な声にそっと息を吐く。

くれぐれも最後まではしないように。

指を入れるのもご遠慮下さいと事前に報上したが果たしてどこまで守らるやら。


わずかながらも悪露が出ているのだ。

約束は守ってほしい。



「そんな王だったら他国の王妃など誘拐しないだろうが。」


悲痛な声にだんだんと甘い嬌声が漏れるのが確認されるとユリウスは再び
息を吐くと薬湯を用意する為に自室へと戻る。






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