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華の王妃
第7章 王
その晩、ユリウスは所用があった為に王とリンダリアの閨を伺うことは
出来なかったが、寝所の外で控えていた宿直の女官に閨での様子を聞くと
「王は終始ご機嫌でございました。お酒をお召しになると、すぐにお妃様を
寝台へと運ばれました。お妃様は抗う様子もないわりには終始、お言葉を
発することもなく、王のなすがままでございました。」
「苦痛なご様子はなかったか?」
「はい。王は閨でのことに関しては誰よりも長けていらっしゃいますから
お妃様が潤うまで優しく愛撫していらっしゃったようです。
王がお妃様の中に挿入れたときには、あっと声をお漏らしになられましたが
それは苦痛の声ではございませんでした。」
「なるほど。」
「王は一度果てられたあと、3回ほど挑まれたました。」
「ほお。」
「ほほ。行為の間中、お妃様に絶えず愛を囁いておられました。
あのご様子では次の懐妊もすぐかもしれませんわ。」
「そうか。ご苦労だった。そなたの話はわかりやすくて良い。また頼む。」
ユリウスは女官の手に砂金の入った小袋を渡すと、満足げに微笑んだ。