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華の王妃
第8章 女官長

女官長とて性の知識はある。
男のどうしようもない性もわかる。


まして王は人並外れた性欲の持ち主だ。
まぐ合うのは夜だけでは足りず時には朝や昼にまぐ合うことも
あることを知っている。


それが取るに足らない女達なら女官長も何も言うまいが
身重の王妃となれば別だ。


過ぎた寵はお腹の御子には良くない。
あの医官は平気だなどと戯言を言っているらしいが。


女官長は早産してしまった前回のことを思うと
王にも王妃にも自覚が足りないのかと憤りを感じてしまう。




「ここを吸うてやろう。ん?」



「っあぁぁ・・ん・・・やっ・・あ・・」




卑猥な音と王妃の喘ぎ声が増すとマールは踵を返し
急ぎ足で寝所から出た。






心の臓がいつにも増して早く打っている。
身体の一番奥の秘めやかな場所が熱くなるのを感じる。



マールは熱い息を吐き出しながら自室へと向かう。
他の女官らが訝し気に思うだろうがこの際気にしてはいられない。


やっとの思いで駆け込んだ自室に籠り扉に鍵をかけると
すぐさま衣装を捲り熱く脈打つそこに指を這わせる。







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