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サイレントエモーショナルサマー
第2章 6月某日金曜日
「後悔、しませんか」
「するのは藤くんかもね」
「それはどうだか」
「辞めるなら、今が最後のチャンスだよ」
「その言葉、そっくりそのまま返します」
「返されてもなぁ…」
「なら、もう辞めてって言っても辞めませんからね」
言葉などもう必要ないと言わんばかりに覆い被さってきた藤くんがまた私に口づける。手は私の髪を撫で、耳に触れ、鎖骨をなぞった。
唇を離れ、耳に吸い付く。耳たぶをやんわりと噛まれると身体が震える。首筋を舐め、段々と藤くんの顔が下へと降りていく。優しい手つきではぎ取られたバスタオルはベッドの外へ放られる。
「綺麗です、志保さん」
うっとりと息を吐いて左の乳房に吸い付く。わざとらしく音を立て舐めながら乳首を刺激する。彼の左手は右の乳房を揉みしだいて硬さを増す乳首をぎゅっと掴む。
「んっ…、」
「硬くなってるのわかります?」
「や、…っ」
私の指を誘導して硬くなった乳首に触れさせる。顔を背けようとすると自由な手を私の顔へ伸ばし、無遠慮に指を口へと突っ込んでくる。
「舐めるの、好きでしょ」
己の指で乳首を弄らされながら唾液を溢れさせ必死に藤くんの指を舐める。たまらない。男の征服欲を満たしているこの瞬間は最高にぞくぞくする。いい気になっていろ。気分が良いのは君だけじゃない。
「…ふ、…っ…んっ…」
「えっろ、」
ほくそ笑んで口から指を引き抜く。荒くなった呼吸を整えようと息を吸う。ぼやける視界の中の藤くんがにやりと笑った。あ、と思った時にはもう遅い。
「ああっ…!」
「俺の指舐めて興奮したんですか?もうぐちゃぐちゃですよ」
「やだ…っ、言わな…で…っ」