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サイレントエモーショナルサマー
第14章 fantasma

7月の中頃になると暑気払いと称した部の飲み会が毎年行われている。店でやるものではなくオードブルのプレートを色々と注文し、酒やソフトドリンク、お菓子類を買い込んで業務後にフロアで行うのだ。まあそんなことをしたって結局は普段仲の良い人たちと固まる訳で、去年は浩志と隅の方で缶チューハイを飲みながらポテトチップスを食べたことを覚えている。

めんどくさいな、と思いながら会議室へ向かった。浩志は6期上の先輩社員の隣に座りなにか話している。手で挨拶らしきものをして空席を探すと、藤くんがにっこりしているのが見えた。上手いこと彼の隣が空いているのは彼がなにか手を打ったからなのか。

「…おはよ」

藤くんの隣に座りながら声をかける。

「おはようございます。さっき、部長から聞きましたよ、今年の暑気払い志保さんと俺でやってくれって」
「話いくの早いな…私もさっき部長から暑気払いよろしくって言われたとこだよ」

しかも私に告げたのとちょっと中身が変わっているじゃないか。

「打ち合わせ、しましょうね。あれ、結構めんどくさいんですよね」

打ち合わせだと言っているのにいやらしく聞こえたのは何故だろう。藤くんの手がスカート越しに太腿に触れようとしてきた所為かもしれない。

「…スカート、素敵ですね」

その台詞でほくそ笑む。藤くんは分かっているようだ。ありがと、と笑うと藤くんの頬が少しだけ赤くなった。

朝会後はなんだか慌ただしかった。昼休憩に出る余裕もなく、デスクでパンを食べつつ作業を進めていく内に、気付けば倉庫での作業時間が迫ってきていた。

毎日大体16時頃にこもるのだがそうしなければいけない理由がある訳ではないし、目の前の仕事を終わらせてから作業を開始しよう。そうなると会社を出るのが遅くなるかもしれないな。指と頭をフル活用しながらちらっと藤くんのデスクを見ると席を外しているようで姿がない。
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