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サイレントエモーショナルサマー
第14章 fantasma
なにを企んでいるのだろう。訝しむ視線を送るが晶はなにやら思案顔だ。

「……ねえ、晶」
「もじもじしてんじゃねーよ。目、瞑れ」
「え?」
「挿れて欲しいんだろ」

言われた通り、目を瞑ると閉じた瞼になにかが触れる。タオルのような感触。なんだ。バスローブの腰紐?それは後頭部へと回り、きつく締め上げられる。

「なに…やだ、」
「黙ってろ」

手を伸ばせど指先が晶の肌に触れることはない。物音が聞こえる。聴覚を頼りにその音の方へ顔を向けようとすると腕を引っ張られた。背中に晶の胸板の感触。彼の上で足を大きく開かされる。

「お前にチンコ生えたみてーだわ」

嘲るような笑い声。ぬるり、ぬるり、と膣口を往復する硬い感触。ぞわりとして吐息を漏らすと胸を掴まれる。

「足、開いとけよ」
「うん…?」

胸を掴んでいた手が離れたかと思うと腰をがっちりを抑え込まれる。ふと、クリトリスに無機質な堅いものが触れる。冷や汗が背を伝った。嫌だ。私はこれが何か知っている。隼人が使うバイブなんかよりも、もっと、

「あァ――――ッ!?」

鈍い音を立てて振動。強制的に引きずり出される快感に暗い視界が白く飛ぶ。

「まって…っ…やだ…これ…やなの…ッ」
「電マまで喜ばれたらあとはケツしかねーからな」
「よろこ、で…なっ…あァっ…あっ…やだ…あっ、」
「足、開けっつったろ」
「…っ…うぁ…っ…あっ、あ…ッ…」

強い振動のそれをぐりぐりとクリトリスに押し付けられる。びくびくと跳ねて逃げようとする腰は晶に抑え込まれ動かない。

「だめ…っ…あきら…っ…もたな…い!?」
「すげーよ。お前の身体越しなのに俺のにも振動くんだけど。欲しがって入り口震えてんのもすげーいいわ」
「ああ、あっ、あっ…んんッ」

笑い声が耳に吹き込まれる。疲れることなどない器具の振動は晶の手によって強さを増すばかりで、押し付けられる度になにかが脳天を突き抜けていく。
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