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サイレントエモーショナルサマー
第16章 falco pellegrino
「普通の、試してみてよ。お願い」
「そんなん言うなら早く言ってよ。俺もう残弾一発なんだけど。しかもみてこれ、萎えた」
「ごめんごめん」

着たままだったTシャツを脱ぎ捨てながらベッドに横たわった隼人は、まあいいや、と手招きをした。それに従ってベッドに上がり、横たわる隼人の傍にちょこんと座る。

「普通のって言うならしーちゃんも俺のことすげえ好きって設定でやってよ」
「…例えば?」
「しーちゃんってさ、まじで好きな男とセックスしたことない訳?」
「成人してから付き合ったと形容できそうな人は過去にふたりしか居ない上、一人は巨根に任せた即挿入タイプだったし、もう一人とはセックスしなかった」
「初耳なんだけど」
「だって、今まで聞かなかったでしょ。聞かれたら答えるけど、聞かれない限り自分では言わないよ」
「変な女。じゃ、俺がしーちゃんに片思いしてる設定でいくわ」

そう言うなり隼人はのそりと起き上がって、私の目の前に胡坐をかいた。萎んだモノに目がいくが、まだ見るな、と言われ視線をその辺に逃がす。

かさついた指が頬に触れる。肌の感触を確かめるように触れられるとなんだかこそばゆい。反対の手が後頭部に添えられ、隼人の顔が近づいてくる。目を閉じると指と同じくかさついた唇が私のものに触れた。なんとも言えない。キスは、やっぱり藤くんとだから気持ち良いらしい。

ちゅ、ちゅ、と何度も啄まれ、藤くんとする時のことを思い出しながら薄く口を開く。すかさず舌が入り込んでくる。煙草臭い、苦いキス。藤くんもこんな風に感じただろうか。

「しーちゃんって煙草吸ってんのに煙草臭くないね。あれ、辞めたんだっけ?」
「いや、辞めてない」
「へえ。まあいいや」
「続き、して」

既に隼人に対してかなり申し訳なくなってきていたが、それからは目を背けて隼人の二の腕に手を這わせた。

絡む舌の感触はどちらかというと不快だ。おかしい。あんなにぞくぞくするのに。一発出して飲ませたことを忘れたのか、設定がきちんと刷り込まれているのか隼人の舌は尚も私の舌に絡みつく。
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