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サイレントエモーショナルサマー
第17章 ricordo
「あいつはどうにかなってるって言うだけで詳しくは言いたがらなかったんですよ。で、俺はある日見てしまう訳です。恭平と志保さんがホテルから出てきたとこを」
「なんで私だって分かったの?」
「俺は大学に入る前に志保さんに会ってるんです。その時、あなたは俺を救ってくれた。ホテルから出てきた二人を見て俺は愕然としましたね。うわ、あの時俺を助けてくれた人がなんで恭平とって」
そこまで言ってから藤くんは私の身体を抱き上げ、自分の足の間に座らせた。後ろから抱き締められながら藤くんの手に触れて続きを促す。
「後日、見かけたことを問い詰めてお前彼女どうしたんだよって聞く俺に恭平は言いました。
『ああ、あの人はセフレだよ。セックスだけするお友達。恋はしたくないんだってさ。セックス大好きらしいから紹介しようか?お前ユミちゃんにふられたばっかだろ。お前ならあの人の御眼鏡に適うんじゃね?』って。
俺はもう頭真っ白ですよ、その時俺の中で志保さんは神格化してたんで、恭平に対して俺の女神になにしてんだよって思いました」
「えっと、その…なんといいますか、だらしなくて申し訳ない…」
「本当ですよ、もう。暫く恭平と顔合わせたくないなって思いましたし、女神が…って思うと悲しさもあり、でも、恭平は志保さんの身体を知ってるんだと思うと羨ましいやらなにやらで…」
「抜いた?」
「あのね、抜く以外やることあると思います?ないですよ。ショックなのにやっぱりあなたを忘れることは出来ませんでした。で、暫くして恭平は顔に青あざ作って俺の前に現れました。例のセフレにセフレは辞めて本気で付き合おうと迫った挙句無理やりしようとしたら蹴り飛ばされたって」
「あ、あはは…過激だね、どこの御嬢さんかな」
「あなたでしょ。俺は恭平に志保さんのこと知ってることは言えないまま、紹介してもらうとかもなく、まぁまた彼女が出来たりふられたりしながら大学を卒業し、今の会社に入りました。そしたら配属先の部署に志保さんが居たんですよ。夢かと思いました。でも、あなたはちゃんと生きて実在していて、言葉を交わすことも、触れることも出来た」
今はこうして抱き締めることも出来る、と私を抱く藤くんの腕の力が強くなる。
「なんで私だって分かったの?」
「俺は大学に入る前に志保さんに会ってるんです。その時、あなたは俺を救ってくれた。ホテルから出てきた二人を見て俺は愕然としましたね。うわ、あの時俺を助けてくれた人がなんで恭平とって」
そこまで言ってから藤くんは私の身体を抱き上げ、自分の足の間に座らせた。後ろから抱き締められながら藤くんの手に触れて続きを促す。
「後日、見かけたことを問い詰めてお前彼女どうしたんだよって聞く俺に恭平は言いました。
『ああ、あの人はセフレだよ。セックスだけするお友達。恋はしたくないんだってさ。セックス大好きらしいから紹介しようか?お前ユミちゃんにふられたばっかだろ。お前ならあの人の御眼鏡に適うんじゃね?』って。
俺はもう頭真っ白ですよ、その時俺の中で志保さんは神格化してたんで、恭平に対して俺の女神になにしてんだよって思いました」
「えっと、その…なんといいますか、だらしなくて申し訳ない…」
「本当ですよ、もう。暫く恭平と顔合わせたくないなって思いましたし、女神が…って思うと悲しさもあり、でも、恭平は志保さんの身体を知ってるんだと思うと羨ましいやらなにやらで…」
「抜いた?」
「あのね、抜く以外やることあると思います?ないですよ。ショックなのにやっぱりあなたを忘れることは出来ませんでした。で、暫くして恭平は顔に青あざ作って俺の前に現れました。例のセフレにセフレは辞めて本気で付き合おうと迫った挙句無理やりしようとしたら蹴り飛ばされたって」
「あ、あはは…過激だね、どこの御嬢さんかな」
「あなたでしょ。俺は恭平に志保さんのこと知ってることは言えないまま、紹介してもらうとかもなく、まぁまた彼女が出来たりふられたりしながら大学を卒業し、今の会社に入りました。そしたら配属先の部署に志保さんが居たんですよ。夢かと思いました。でも、あなたはちゃんと生きて実在していて、言葉を交わすことも、触れることも出来た」
今はこうして抱き締めることも出来る、と私を抱く藤くんの腕の力が強くなる。