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サイレントエモーショナルサマー
第17章 ricordo
「見てて思いました。なんで、恋なんかしないって、愛のないセックスばっかりする人になってしまったんだろうって。中原さんとは親しくしてるのに他の人は寄せ付けないし、もしかしてこの再会までの間にこの人はちゃんと恋が出来るようになったのかって。その相手が中原さんなら諦めようかとも思いました」

真面目な話をしているのに藤くんがうなじや頬に口付けてくる所為でそわそわしてしまう。辞めてくれ、集中出来ないじゃないか。

「そんな中、志保さんばっかり見てる俺に教育担当で着いてくれてた村澤さんが有難いことを教えてくれました。

『都筑は辞めとけ。あいつは恋愛できない女だから。それとなく気のある素振りみせたらもうダメ、シャットアウト即ブロックあとは顔見知り以下だから』って。

ま、そこで俺は志保さんが相変わらずだってことを察知して、攻め方を変えてドスレート作戦にした訳です。1年、頑張ろうって」

村澤さんは浩志の1期上の歯に衣着せない物言いをする豪快なお方だ。まさかあの人にそんな風に思われているとは欠片も知らなかった。

「毎日毎日、好きですって言う俺をあなたは最初疎ましく思っているみたいだったけど、段々笑ってくれるようになりました。また言ってるのって笑って、仕事しなさいって背中を押してくれる。そんな志保さんが手を伸ばせば触れるところに居れば俺はどんどんあなたが欲しくなった」

おはようございます、志保さん今日も素敵ですね、好きです、と朝の藤くんはいつも笑顔だった。飲み会での思いがけない発言の翌日から始まったその攻撃を確かに最初は疎ましく感じていた。

だが、彼はいつもお日様のようにカラッと明るくその言葉を発した。そこで恋愛回路がぶっ壊れてしまった私は察したのだ。あ、こいつ冗談で言ってるのか、と。

また言ってるの、と笑ってかわすと、明日も言います、と私に抱き着いた。時には倉庫に乗り込んできてキスを迫って、結婚しましょうと言ってきたことだってあった。
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