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サイレントエモーショナルサマー
第22章 gelosia
「これ、真似してください」

え、と声をあげようとした口に藤くんの指が入ってくる。舌先を柔く掴まれると乾きかけていた口内がじわりと湿り気を取り戻す。

2本の指の動きを真似るように触れるか触れないかの位置で彷徨っていた指をクリトリスに向ける、自分の指の先端が、ぷくりと膨張したそこにそっと触れると甘い痺れに足が震えた。

「んん…っ…!」
「噛んじゃダメですよ」
「んっ…ふっ…っ…」

人差し指と中指でクリトリスを甘く摘まむと出て行きかけていたモノがぐっと奥まで戻ってくる。身体が引き裂かれそうになる快感で口を閉じそうになると藤くんの指がそれを阻む。

「上も下もぐちゃぐちゃ」
「ふっ…うっ…んん…っ…」
「指、ちゃんとしてください。はい、目、逸らさないの」

舌を挟む藤くんの指の動きを真似て、自分の指でクリトリスを弄る。ぴくんと跳ねる身体。舌を擦っていた指が動き、舌先を押さえつけられた。

クリトリスを摘まんでいた指を動かし、ぎゅっと押さえつけるとぞくぞくとした快感の波が身体に襲い掛かった。奥底から愛液がじわりと出てくるのが分かる。

「上手です。自分でクリ弄って、ぎゅうぎゅう締めて、かわいい、」
「んんっ…んっ…」

夢中になって、クリトリスを弄った。擦って、つまんで、押さえつける。そうする度にきゅんきゅんと下腹部が疼いて、ぼやける藤くんの顔に苦悶の表情が浮かぶ。

気持ち良い。もっと、もっと。もう、イキそう。

爪先がぴりっと痺れたのを感じて指の動きを速くしようとすると藤くんの手に制される。気づけば舌を弄んでいた彼の指は私の口から抜かれていた。

「なんで…っ…イキそ…なのに…っ…」
「だから、ですよ。焦らしたら志保さんどうなっちゃうかな」
「藤くんに焦らされたら死んじゃう…っ…んっ…」
「どうして?」
「だって…っ…んん…っ…藤くんずっとがまんできる、から…あっ…」
「いやいや、出来ますけどしんどいんですよ。志保さんに集中したいのに経典唱えないといけないんで」
「あっ…ねっ…も、イキたい…っ…んっ…」

ゆるゆると奥を刺激して、結合部の音をうるさくするのに藤くんは恐くなるくらいの快感を中々くれない。イキたくてクリトリスを触ろうとする私の手を纏め上げると悪魔の顔になる。
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