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サイレントエモーショナルサマー
第5章 カウント・ゼロ

◇◆

「志保さん、俺、やっぱりダメです」
「……なにが?」

翌日、火曜日。時刻は16時過ぎ。素面のまま10時間睡眠を取った身体は力を取り戻し、頭も冴えていた。だが、そんな冴えた頭でも午後の業務に突入し、倉庫内での作業中に乗り込んできた藤くんの唐突な発言の意味は理解できない。

可能性を考えよう。やっぱり俺、あなたのセフレにはなれませんとかそういう類だろうか。それはちょっと残念だ。

「1回しちゃった所為で志保さんとキスしないと仕事に集中できません」
「真面目な顔してなにバカなこと言ってんの?」

がくりと肩の力が抜ける。悩ましげに眉根を寄せた藤くんは私の手元の資料を見ながらさりげなく作業を手伝ってくれるが立っている位置が異常に近い。ただでさえ狭い倉庫だ。人がふたりも居ればもう限界、逃げ場は殆どない。

社員たちから不評の狭いくせに内開きのドア。どんな技を駆使したのかドアから見て正面の壁いっぱいに棚が設置されている所為でドアは全て開かず、ふくよかな男性社員は中に入ることすら出来ない。過去には中に入るのを嫌がって号泣した閉所恐怖症の社員も居たと言う。

ドア側は藤くんが陣取っている。無理やり押し退ければ彼を超えて外に出ることも出来なくはないが、それをすれば彼はいとも簡単に私の身体を絡め取るだろう。

「志保さん、」
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