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サイレントエモーショナルサマー
第6章 slow-acting
「ああっ…!?」
数秒を残してショーツの脇から藤くんのモノが中に入ってくる。ずぶりといきなり奥まで突き刺され、目を開けばにやりと笑った顔。
「驚いてる。かわい、」
身体の横で大人しくしていた手で藤くんの手首を掴んだ。スムーズにその手から逃れた彼は指同士を絡ませ合って、両手を恋人つなぎに私の手の自由を奪った。
「俺、今日そんなに持ちませんから」
絶対に嘘だと思った。がんがん腰を打ち付けられ、その度にアナルの辺りを睾丸が叩いてくる。激しい出し入れに溢れる愛液が泡立つ。藤くんが腰を引けば子宮が引きずり出されそうな感覚になった。
「んん…あっ、あっ、…」
引っ張られる腕が少し痛くて、でも、待ちわびた熱いモノがくれる快感が痛みを打ち消す。藤くんは私がキスをして欲しいと思うとねだるより前に必ずキスをしてくれた。
「志保さん、入ってるときどうするの」
どろどろに溶けきってぼうっとした頭でもなにを求められているのかは判断できる。定まらなかった視線を藤くんのそれと合わせた。
目を細めて笑うと目尻に少し皺が寄る。それに触れたいのに両手は藤くんに絡め取られたままだ。もどかしい。目尻だけじゃない。鎖骨も、乳首も、引き締まった腹筋も、腹斜筋も、触りたくてたまらない。手を離して欲しいと思いながらも、ずっと繋いでいて欲しいとも思った。
自由の少ない指で藤くんの手の甲を引っかく。腰の動きを止めて不思議そうな顔をするが、それはすぐエロスをかきたてる笑みに変化する。繋いだままの手を引いて私の手の甲に優しく口づけを落とすと惜しむように指を撫でながら手が離れていく。