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サイレントエモーショナルサマー
第6章 slow-acting
ぐうっと押し付けるように刺激をしながら私の手が届く範囲まで顔を近づける。なんで、わかったの。あなたの顔を触りたいなんて一言も言ってない。言いかけた野暮な言葉は飲み込んで藤くんの顔へ手を伸ばした。
目尻に触れ、親指で頬の肉を撫でる。顔が小さいと思っていたけれど添わせた私の手のひらでは彼の頬は少し余った。
「あん…っ…」
手のひらをぺろりと舐めて、律動を再開。止まり木を探す手は彼の二の腕を掴む。服を着ていると分からなかった逞しさがそこにある。
「藤くん…っ…ん…っ…あ、…ぎゅって…ぎゅってして…っ」
涙越しのアンバーは普段の何倍も美しい。そんな美しさにずっと見つめられ、見つめ続けていたら息が出来なくなってしまう。ゆったりと焦らす瞬き。汗でぐちゃぐちゃになった私の髪をかき分けて額にキスをしてから身体を倒し、私を力強く抱き締める。
「…今のは結構やばいです」
「へっ…?」
「持たないって言ってんのに、もう…!」
「きゃっ…!あっ…あっ…、あぁ…!」
耳元の藤くんの息遣いが瞬く間に荒くなっていく。男性の乱れた呼吸音はどうしてこんなにも胸をどきどきさせるのだろう。
火花が、散る。
背中に回した腕が滑り落ちそうになって必死に爪を立てて掴んだ。ぶるぶると震える太腿にもなんとか力を入れて藤くんの腰をホールドする。もっと、ちょうだい。もっと、もっと。火花を散らして、私の中で弾けてくれ。
一際 奥を目指して強く突きつけられたかと思うときゅっと締まる膣内で藤くんのモノがびくん、びくん、と脈打った。彼はただ私を抱き締めたままもう腰を打ち付けてはいないのに中での脈打ちを感じる度にわたしの身体はがくがくと震えた。
「んっ…、」