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イケないキミに白い林檎を
第5章 狂乱
残りの夏休みは短期のバイトもして忙しく過ごした。
暇な時間があると余計なことを考えてしまうから……。
おかげで颯太のことを思い出して涙する日も減った。
振られてから、連絡は途絶えたまま。
残っているのは連絡先と別れる直前までのメッセージ。
……どちらも未だに消せずにいた。
ソラ先輩ともあの日以降会っていない。
心配をしてるのか、他愛のないメッセージを送ってくる。
だけど遊ぼうと誘われても、会うことは避けていた。
元カレの従兄弟とか会っても気まずいだけ……。
まだ暑い日が続いている頃。
夏休みが終わって、久しぶりに同じ学科の女友達と話せた。
「風子、まじで彼氏と別れたの!?」
「うん……」