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第5章 狂乱

授業が終わり、家に帰るためにいつもの駅に向かう。
今日は土砂降りの雨で強風だった。

【本日は台風の影響で、在来線は運行休止となります】

そう書いてある貼り紙が目に入り、帰る手段がなくて絶望的だった。

バスやタクシー乗り場は大行列。

駅内は雨宿りをする人で溢れ返っていたから外へ出た。

ドンッ！――――


「すみませ……、あー！」


以前、一緒にラブホテルに行ったと勘違いしてしまったスーツの男がいた。

見つけたと同時に逃がさないように腕をがっちりと掴む。


「すっ、すみません！……って何するんですか」

「前にあなたに痴漢されたので警察に突き出すんです！」