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イケないキミに白い林檎を
第6章 反覆
余興でやる詳細が決まったところで今日は解散した。
スマホを見ると樹さんに会うまであと15分はある。
ちょうどいい時間だろう。
待ち合わせの場所で立っていたら、ソラ先輩が私のところへやって来る。
「はい。あんまり食べてなかったから。ちゃんと食べないとダメだよ」
渡された袋の中を見るとサラダとおにぎりとほうじ茶が入っていた。
「えっ……。お金……」
「いらないから気にしないで。その代わり、早く元気になって」
「ありがとうございます……」
こんなに心配されて後輩として可愛がられている。
大地くんの用事にも付き合っていたようだし、私だけが特別というわけじゃなかった。
「颯太のこと、引きずっているだろ」