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イケないキミに白い林檎を
第7章 分陰
「一年生はまだお酒飲んじゃダメね。ソフトドリンクで何がいい?」
「オレンジジュースで……」
その後も先輩達に聞かれたことに答えるだけで精一杯だった。
女友達に助けを求めようと横を向くと、近くの席の人とすでに打ち解けていて楽しそうに話していた。
邪魔をしない方がいいかもしれないと思い、女友達に声を掛けるのをやめた。
私よりも必死に出会いを探していたみたいだったから邪魔をしてはいけない。
退屈だ……。
サークルの人たちが話しているところを見ながらひとりでドリンクを飲んでいると、近くの席の先輩に話し掛けられた。
「よくこのサークルに入ってくれたね」
「ひっ、暇だったので……。それにサークルにも入ってみたいなって思ってました」
「でも知ってて入ったの?」
「はい……?」