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イケないキミに白い林檎を
第8章 仕置き
「……分かるよ。だから尚更放っておけないんだ」
嘘つき。
都合のいい女に困ってないくらいなんだから、分かるはずがない。
いい人ぶって私より上に立とうとするこの態度が嫌いだった。
「同情してるんですか?本当、うざいくらいお節介な先輩ですね。……失礼します」
話すことをやめて去ろうとすると、ソラ先輩に再び腕を引かれる。
力を最大限に出して振り切ろうとしても、強く握りしめられて放されない。
「行くな」
「痛いです!放してください!もうソラ先輩になんて二度と会いたくありません」
遠回しに絶交すると言い放ってもソラ先輩は表情を全く変えず動じなかった。
冷静さは保ったままだけど、怒っているようにも見えてなんだか威圧される。
「いい加減にしろ」
「え……」