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イケないキミに白い林檎を
第9章 元彼
「帰らなくていいの?」
「深夜まで残業だって言ってるから。……それより、そのキスマークは誰に付けられたんだ?」
隠していたことがばれてしまい、冷や汗をかいた。
「もっ、……元カレ!まだずるずる引きずってて……」
「へー。んじゃ、こうしてやるか」
「あっ……」
颯太はキスマークを付けられていたところに顔を近づけてチュッと唇で強く触れた。
「二つも付いてるとか男にモテモテだなー。淫乱女さん」
重ねて付けたわけではなく隣に付けたと知り、冷や汗どころか真っ青になった。
私の元から颯太が離れた後、念のために確認してみるとやはりそこに付いていて落胆する。
「うっ、浮気した人に言われたくないもん」
「……そうだな、すまん。でも付けた相手が塑羅緒じゃなくてよかった」