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イケないキミに白い林檎を
第11章 片想い
次の日。久しぶりに颯太の住んでいるアパートへ行った。
修羅場があった場所へ再び訪れるのは少しばかり心が重い。
インターホンを鳴らすと颯太が玄関のドアを開ける。
「オイ、風子。なんで塑羅緒まで連れてきたんだ?」
ムスッとした颯太が私を睨む。
「…………」
昨日のデートの帰りに頼んだことは、颯太と会う時にソラ先輩に一緒に来てもらう事。
ひとりで会えば、答えがはっきりしないままセックスをする羽目になる。
何よりこれなら私が浮気をしたことにならない。
寧ろ一緒に行けば、彼氏であるソラ先輩も状況が分かって安心してくれると思った。
この案を颯太に言うことはできなくて、どう答えるか迷っているとソラ先輩がフォローに入る。
「彼女がいるから、俺も行った方がいいと思って」
ちょっと……!彼女って、どっちの方の彼女を指してるの?
まさか私たちが付き合ってることを暴露しようとしている…!?