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イケないキミに白い林檎を
第2章 追求
さっきまで優しい視線を向けていてくれたのに、いきなり冷たい目で私を見る。
「それって本当に愛されてるの?」
ハッキリと言われてグサッと心に突き刺さる。
「えっ……?」
言葉に詰まり、ごくんと唾を飲むまで喉が苦しかった。
「大切な人がいたら普通はそういう事しないと思うけど」
「なっ……!愛されてるに決まってます!キスも飲み会のノリだとか言ってましたし」
「ふーん。颯太がノリでねえ……」
「それに忙しくてもいつかは会ってくれるし、二年も付き合ってるんですよ!」
これ以上のない愛情表現である、キスとセックスも会う度にしている。
あれ……、でも……。
"愛してる"って言われたことが……全くない。
「そうだよな。変なこと言ってごめん。じゃあ、またね」
私に手を振ってソラ先輩は駅の方へ歩いていった。
安心させて貰えたどころか、余計な不安が増えた気がする。
颯太も……まさか……ね……。
だめだ!自分が浮気したからって、彼氏まで疑っちゃいけない!