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イケないキミに白い林檎を
第11章 片想い
「開けてみれば」
ベッドから降りて、白い箱を手に取ってゆっくりと開ける。
中には銀色に輝くシルバーの指輪が入っていた。
ケースの中には、もう一つ指輪が入っていた窪みがある。
「結婚指輪?」
「違う。ペアリングだ」
「結婚してないのにつけるの?」
「恋人同士でつけてるやつもいるだろ」
「…………」
見たことも聞いたこともなかった。
「玲亜がどうしても欲しいって言ったから買ってやったけど浮気されてるとか、……すげえ笑えるだろ」
私も欲しいと言ったら買ってもらえたのかな。
同じ物を身につけて、もっと愛を感じてみたかった。
「そんなに玲亜さんのこと好きだったんだね。……つらくないの?」
「別に。過去の女に裏切られたことが何度もあるからな。女なんてどうせ浮気するから諦めてる」
裏切られるから、自分も裏切る。
そう言っているように聞こえた。
でもそれは、決して傷が癒えることのない負のスパイラル。
憐れだ…………
立ち上がって、ベッドに座っている颯太の方へ向かい、ギュッと抱き締めた。
「おっぱい当たってるぞ。今度こそオレを慰めてくれんの?」