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イケないキミに白い林檎を
第12章 甘い口付

次の日の朝。
目が覚めたと同時に下半身に不快感が襲ってくる。
下腹部が昨日よりもズキズキと痛いし、重い。
パンツが異様に濡れている感じがして起き上がってみるとシーツの一部が赤く染まっていた。

…………。

やってしまった……。

でもこれは毎月来ているものだと分かった。

ホッとして緊張がやっと解れる。

『大丈夫』

それは魔法の言葉で不安だった私の心を落ち着ける薬となった。


言葉だけではなく、あの温もりも……。


今日は土曜日で、海に行った時のように遠くに出掛ける約束をソラ先輩としていた。
また車で迎えに来てくれて助手席に乗る。


「昨日はお騒がせして本当にすみません!今日、生理がきました」

直ちに伝えると、ソラ先輩は驚いてから固い表情を解いた。


「良かった……。体調は大丈夫?」


「大丈夫です。でもお腹が痛くて……」

「じゃあ、今日は俺の家でゆっくりしてようか」

「はい。そうしてもらえると有難いです」


意見が一致してマンションに行くと、リビングではなく寝室に手を引かれて連れられた。


「おいで」

ベッドの上に座ったソラ先輩はにっこりとして私を呼ぶ。

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