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イケないキミに白い林檎を
第2章 追求
「アポなしで来んな」
子供を叱る親のように怒り、茶色い電球の明かりをつけた。
「ごめんなさい。でも渡したいものがあって」
「は?んなもんいつでもいいだろ。……なっ……、なあ。悪いけど、料理でも作っててくれねえ?」
「え……?どうして」
「恥ずかしいからだよ!察しろ」
「ッ……!」
もしかして、ひとりで性欲処理をしていたということだろうか。
急いで部屋のドアを閉めて、玄関付近にある台所へ向かった。
エッチなことを隠さないで話す颯太でも、流石にひとりでしてるところを見られるのは恥ずかしいのかな。
何を見ているのかは教えてくれるくせにそこはナイーブなんだ。
別にひとりでされて悔しくないけれど。
処理するんだったら私を呼んでくれればいいのに。
少しむくれながら、冷蔵庫を開ける。
中は缶ビールばかりであまり食料が入っていない。
残っていた少ない材料でチャーハンとわかめスープを作った。
「できたよー」
声を掛けてから部屋のドアを開けると窓が開いており、服を着た颯太がタバコを吸って外を見ながら立っていた。