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イケないキミに白い林檎を
第13章 秘密の行為
「莉乃さんも海田先輩にピッタリだと思います」
「嬉しい!悠馬のこと大好きだから。…風子ちゃんも彼氏のこと大好きだよね?」
「え……。大好き…なのかな……あはは」
嫌いではないけど大好きでもなくて、答えがぎこちなくなる。
「付き合ってどのくらい?」
「二ヶ月とちょっと経ったくらいです」
「ラブラブな時じゃん。じゃあ、もうエッチした?」
「え……!?」
焦った声を出すと、莉乃さんは目を丸くして私を見てくる。
「流石にもうしてるよね。……あれ?まだなの?」
一応付き合っているのに、まだセックスをしてないなんて遅いと思われただろうか。
恥ずかしくなりながら、こくんと頷いた。
「そっかぁ。風子ちゃんは大切にされてるのね」
「大切……?どこがです?…まだしてない方がおかしくないですか?」
「ううん。いつするかはそのカップルによると思うけど、体目的ではないんだって明らかに分かるじゃない。
それに、風子ちゃんがしたくなるまで待ってるとか。……って、そのくらい愛されてるんだから分かってるよね」
「…………」
「一途で素敵な彼氏さんで良かったね」
満面な笑みを私に向けて言う莉乃さんから、意地悪をしそうな気配はもう消えていた。
大切にされている……
聞き慣れない言葉にどうしようもない気持ちになって唇を噛んだ。