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イケないキミに白い林檎を
第13章 秘密の行為
「なんですか?」
「……やっぱりなんでもない」
普段のしっかりした姿から想像できないくらいのんびりと話す。
まだ寝惚けているのだろうか。
「大地くんにバレちゃいましたね」
「問題ないよ……。乙羽さんは俺の彼女なんだから……」
ソラ先輩は私を抱き締めてから、小さな寝息を立ててまた眠る。
「…………」
与えられる優しさで心に小さな痛みが走った。
暫く時間が経ってからみんなが起きて来てリビングに集まる。
「欲求不満だからって、いくらなんでも後輩の風子ちゃんを襲うなんて信じられない……。あの真面目なソラくんがあんな酷い事をするなんて思ってなかったのに……」
ショックを受けて落ち込む大地くんは壁の隅で体育座りをしていた。
適当に誤魔化すため声を掛けようとするとソラ先輩に止められて、私の代わりに大地くんを宥めようとする。
「大地、驚かせてごめん。乙羽さんとは付き合ってるんだ」