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イケないキミに白い林檎を
第14章 それぞれの愛
その後、預けていた荷物を二人で取りに行く。
引き出物が入った紙袋を手にしてから再び外に出ると、雪が本降りになってきた。
「これは積もりそうですね」
「うん。せっかく御粧ししたのに、いいデートができなかったね」
「そんなことないです。散歩していい運動になりましたし、この贅肉を少しでも減らさないといけないですから!」
お腹を摘まんで笑わせようとすると、ソラ先輩は苦笑する。
「……ねえ、乙羽さん。……これからホテルに行こうか」
「はい……?」
デートの終盤にホテルに行くことなんてなかった。
だから今日も何もしないで帰るんじゃなかったの……
「今回は俺を選んでくれたんだから文句ないだろ」
「ないですけど、いきなりどうしたんですか。らしくないですよ……?」