この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イケないキミに白い林檎を
第14章 それぞれの愛
「わっ!なっ、なんでもないです」
返信に悩んでいて、浴室から出てきたソラ先輩に気付かなかった。
急いでスマホの画面を消してベッドに置くと床に滑り落ちる。
拾われて手渡された時、颯太からのメッセージが届いた通知が表示された。
「あっ……」
タイミング悪過ぎ……
「…………」
やり取りをしていたのがバレてしまい、ソラ先輩が眉を寄せた。
「実はさっき颯太からメッセージがきて。それで…、その……あっ」
いきなりスマホを奪われると再びネクタイで手元を拘束される。
「ごめん。復縁の邪魔はしないって言ったけど、今だけは俺が独り占めしたいから許して」
無理矢理するように錯覚させる冷たい目。
でも私を想ってくれる気持ちはあるから、こんな事をされても胸が高鳴る。