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イケないキミに白い林檎を
第3章 裏切り
「大地めー!おれの提案を尽く潰しやがって!
おまえに野生のエスカルゴを食わせられて腹壊したこと一生忘れてないからな」
「は?食べた海ちゃんが悪いんでしょ?他人のせいにして馬鹿じゃないの」
「海田と大地。その辺にして話を進めるぞ」
「あははっ」
会話が盛り上がっている時、私たちの席へ店員さんが料理を運んできた。
「失礼します。エスカルゴのオニオンオリーブオイル焼きです」
「はーい!頼んだの僕です」
「大地め!エスカルゴを注文して蒸し返す気かよ!」
このメンバーでいると気が楽になって嫌なことも忘れられる。
いつまでもこのままでいて欲しいと思う楽しい居場所。
「そういえば、風子ちゃんはあのこと分かった?」
「え……?何のこと?」
「電話してきた時に言ってたじゃん。前回、集まって解散した後に風子ちゃんは誰といたのか。……もしかして、誰かにお持ち帰りされたとか」
面白がってニヤニヤしながら私を見てくる大地くん。
「えっと……、それは……」
図星を付いているせいで変な汗が出てくる。
こんなことになるんだったら大地くんに聞かなければ良かった。