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第16章 わたしのこいびと

「乙羽さんなりに俺の彼女としていようとしてくれていたのは十分に伝わってるよ」

「塩おにぎりしか作ってあげないダメダメな彼女ですけどね」

自虐しても首を横に振って否定してくれる優しい彼氏。私に甘過ぎる人。

だからこそこの人には隠さず話してしまうのだろう。

驚くほど正直に口が軽くなってしまう。


「颯太にはさっき本当の気持ちを伝えてきました」

「へえ……」


「復縁はしないで友達になりたいって……」


黙認されていた裏切り行動の結末を伝えるとソラ先輩は瞠目した様子だった。

「……本当にそれで良かったの？」