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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時
私のスマホで拾ってくれたのはソラ先輩。
お酒を飲んでも何も変わらない冷静な面持ち。
一歳だけ年上なのに成人と言う壁がそう見せているのか大人っぽさを感じた。
「ひっ、拾ってくれて…ありがとうございました!」
テンパってしまい目を合わせられなくて、逃げ去るようにトイレへと駆け込んだ。
扉を閉めてドキドキする心を落ち着ける。
良かった……。
完全に無視されているわけじゃなかったんだ。
一瞬だけど長く記憶に残った出来事。
拾って貰ったスマホを胸の前で両手でギュッと握った。
ほんの少しだけど話せた。
なんだか嬉しい……