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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時

――ガタンッ!


ひいいぃぃ!!


ピンチ度を上げるように、取ろうとしていた隣の箱が頭上へと落ちてくる。

箱はなんとか両手でキャッチできた。

奇跡的に醤油差しもまだ無事。


でもここを一歩でも動けば、醤油差しが倒れて綺麗に拭いたのが台無し。

それに今すぐ醤油で汚れた太腿を拭きたい。

ショートデニムに黒のストッキング。
黒くて醤油は目立たないけど、ベタベタして気持ち悪い。
こんなに動くならジーパンを履いてくれば良かった。


ちなみにティッシュは台所に置いていない。
ベッドの上に一箱だけ。

颯太は外にいるし、今すぐ頼れるのは……。

…………。


ドキドキ、ドキドキ。

ティッシュを取ってもらうのを頼むだけなのに、なんでこんなに胸が煩いんだろう。


何となく話し掛けづらい。

でも今は気にしてる場合じゃない。

早くしないと醤油がっ……!


「あのー!ソラ先輩すみません。ティッシュもらえますか?」

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