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イケないキミに白い林檎を
第17章 甘い恋がはじまる時

「醤油差しがこぼれないように穴を塞ぐ物を探してたんだけどセロハンテープある?」


「持ってねえよ。ガムテープでも適当に貼っておけ」

「じゃあ適当にやっておくよ」


ドアノブを捻る音が聞こえたと同時に別の方を向き、何もなかったかのようにするソラ先輩お得意のフォロー。

やましいことをしているのが颯太にばれずに済んだ。


「オイ、風子。ぼけっとしてねえでさっさと続きをしろ。玄関を片付けて掃除するから早く退いてくれ」


「ごめんなさい。もうすぐ台所は終わるから……!」


ばれそうになってハラハラするよりも、触れられた余韻で胸の高鳴りが煩くて煩くてなかなか静まらない。


おかしい。

やっぱりおかしすぎる。


今になってどうしてこんなにもソラ先輩のことが気にしてしまうの……。

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