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イケないキミに白い林檎を
第3章 裏切り

「そうだな。でも乙羽さんが同意した上だよ」

「嘘……」


「タクシーで帰るか聞いたら今すぐ横になりたいって言ってたから、近くのホテルに連れて行ったんだけど」

……間違っていない。
あの時はふらふらして動くのも辛くて、今すぐにでも横になりたかった。

でも男とラブホテルに行くってことはセックスをするのが当たり前。

それは分かっていたはずなのに、同意した自分は馬鹿だ……。


「あの夜があったせいで、浮気したことを颯太に隠し続ける毎日が苦しくてっ……」

ずっと我慢していた涙が頬を伝って零れ落ちた。


「ごめん……」


私の涙を拭うように差し向けたソラ先輩の手を払い除ける。

「触らないでください!!」


一番こういう事にならないように避けていた人と体の関係を持ってしまった。


セックスを許可した記憶もないから、レイプされたってこと……。


苦しい、つらい、憎い。

なによりも悲しかった……――――

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